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ロフト(倉庫)のような建物の2階へ昇っていくメンバーの足下をスロウ画像でとらえるところから、GLAY 初回特典Special DVD『X-RATED〜making of frustrated』はスタートする。メンバーはめいめいに楽器を手にし、HISASHIがシールドをジャックに挿し、アンプのスウィッチをONにすると、最新アルバム『THE
FRUSTRATED』の9曲目に収録されている「Billionaire Champagne Miles
Away」が演奏される。「ロサンゼルスからラスベガスに向かう、あの、両側が砂漠の風景を見ながら“何かに賭けてみること”を歌にした」(by TAKURO)という、疾駆するエイトビート楽曲が映像を通して現前する。演奏が終わると、TERU&TAKUROによるアルバム『THE
FRUSTRATED』のインタヴューが始まる。ふたりがGLAYにとってのエイトビートの重要性を話すと、JIRO&TOSHI(永井)のリズム隊が、それを補強する発言をする。次にTAKURO&TERUが「BEAUTIFUL
DREAMER」のデモテープ段階の音を再生し、そこからどのように「BEAUTIFUL DREAMER」の最終型になっていったかが、解き明かされる。HISASHIが「BEAUTIFUL
DREAMER」のイントロギターで“一拍の中に6つの音をハンマリングとスライドを使って入れる”ことを実演して見せる映像は、個人的にとても興味深く観た。TAKURO&TERUがミキサー卓を前に、各トラックがどのように重なり合って楽曲になっていくかを説明する。ここでのTERUの、3度上あるいは3度下のコーラスが及ぼす効果の説明も新鮮だ。次にアルバム中のJIRO曲「BUGS
IN MY HEAD」について、JIRO自身が制作過程を語る。TAKURO&TERUがJIRO楽曲の魅力について話し、HISASHIが「BUGS
IN MY HEAD」のAメロにおいて、通常のバッキングギターではない斬新な(彼ならではの)アプローチをしていることを実演する。そしてアルバムタイトル・チューン「THE
FRUSTRATED」がコードとメロディの不思議な組み合わせによってできたことをTAKURO&TERUが語り、JIRO&TOSHIが、イントロのリズムパターンをアルバム・ヴァージョンではない、激しくバンドっぽいヴァージョンでプレイしてみせる。GLAYサウンドに特徴的な“冷涼さ”がTERUの言う“U2的コーラス”やTAKUROの引き出しのひとつにあるエコー&ザ・バニーメン(80年代に登場したUKのバンド)にあるという話も、うなずくことしきりである。そして「THE
FRUSTRATED」が演奏されるのだ。演奏が終わり、HISASHIが「(レコーディングに関して)悔いはない」と断言した後に見せるファニーかつ可愛らしい表情で、このDVDは終了する。これまで何十回も、かつ最新アルバムについてすでにインタヴューをした僕にとっても、このDVDに収められた映像とTALKは、大変に興味をそそるものだ。何より“ミュージシャンシップに溢れた4人”をとらえているのは、特筆に値する。DVD『X-RATED〜making of frustrated』は、初回特典として封入される。是非とも初回盤を購入して、最高傑作『THE
FRUSTRATED』の理解を深め、マキシマムに楽しんでほしいと思う。
●音楽文化ライター:佐伯明 |
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ヒント:"GLAY new album 「THE FRUSTRATED」3.24
release"これで欲求不満も解消! |
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